夏の果物の王者桃に比べ、生産量が少ないこともあり、ちょっと影の薄いネクタリンですが、実は素晴らしい栄養価と楽しい由来を持つ果物でした。今回は食べられる期間もとっても短いネクタリンの美味しいスイーツをご紹介いたします。
桃とは違った魅力を持つネクタリン
バラ科モモ属の木になる果実で、桃の一種である「ネクタリン」。一般的に桃には産毛が付いていますが、ネクタリンは表面にうぶ毛がなくつるつるしています。果肉は基本的に黄色。肉質はしまっていて、甘味が強く、酸味も普通の桃に比べると高めです。桃の完熟した甘さと比べ、甘酸っぱく濃厚な味わいがネクタリンの魅力です。 またネクタリンの名前の語源はギリシャ神話。青春と美の女神「ヘベ」によって振る舞われた酒は、甘くおいしく、しかも飲むと不老不死になるということで、神々たちは「へべれけ」になるまで飲んだそうです。このお酒こそが、霊酒「ネクタル」です。ちなみに、お酒をたくさん飲んだ時の「へべれけ」という言葉がありますが、これは「Hebe erryeke(ヘベ・エリュエケ=女神ヘベのお酌)」というギリシャ語から作られた言葉だとか。面白いですね。
ネクタリンに多く含まれるカリウムは、夏の疲労回復にもぴったり。血圧を下げ高血圧や動脈硬化などの予防にも期待できます。
ネクタリンの甘味成分には疲労回復や身体のエネルギー源になる果糖を多く含みます。甘酸っぱいので夏でも食べやすく、カリウムも多く含まれているため、疲労回復はもちろんのこと、体の中の余分なナトリウムの排出をして血圧を下げたり、肝臓に溜まりやすい老廃物の排出します。 細胞の新陳代謝を促進するビタミンB1や、皮ふや粘膜の機能維持や成長に役立つビタミンB2、抗酸化ビタミンであるビタミンC、ビタミンEを豊富に含み、活性酸素の発生や酸化力を抑え免疫力を高め、動脈硬化の予防や、抗酸化作用にも有用です。 へべれけの語源となったネクタリンですが、実はナイアシンも比較的多く含まれているため二日酔いの予防にもなるという面白い効果もありますが、抗酸化力も高いのでアンチエイジングにも効果的。青春と美の女神「ヘベ」の由来はネクタルを飲んで、翌日の宴会にひびかないように、またオリンポスの神々の前でキュートに振る舞えるようアンチエイジングにも励んでいたのかもしれません。
夏のわずかな期間のみ登場する「タルトネクタリーヌ」。甘酸っぱくジューシーな魅惑のタルトの購入は恵比寿『パティスリー レザネフォール』で
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人気の桃のタルト「ペッシェミニョン」と形はほぼ一緒ですが、「ペッシェミニョン」よりもかなり短い期間のみ登場する「タルトネクタリーヌ」。黄色のネクタリンが神々しく太陽のように輝きを放ちます。 使っているのは山梨県のネクタリン。バターの香高いタルトダマンドの上に、ラズベリーのソース、桃のジャム、カスタードクリーム、そして大きなネクタリンが半分どんっと乗っています。ネクタリンのボリュームもあるので満足感も高いタルトです。 ネクタリンの酸味、みずみずしい味わい、そして強い甘味がカスタードクリームやラズベリーのソースとバランスよく調和しています。 自宅で家族みんなで食べたい時には、テイクアウトのみのレザネフォールがおススメです。
全国から絶大なファンを持つ浦和「アカシエ」。サロン・ド・テで味わう【丹沢氏が手掛けるあま~い完熟ネクタリ―ヌメルバ】
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目の前で美しいデザートに仕上げてくれるアシェットデセールで食べたいならば、浦和まで。 全国にファンを持つ「パティスリー・アカシエ」のサロン・ド・テがあります。 このネクタリ―ヌメルバは黎王という濃い味のネクタリンを使っています。中にはフロマージュブランのソルベ、クレームダマンドフランボワーズのソース、桃とマンゴーのグラニテ、バニラのシャンティクリーム。 この主役は間違いなくネクタリン「黎王」。この美味しさを堪能すべくしっかりした食感のクレームダマンドと酸味のあるフランボワーズのソースの組合せが楽しめます。
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