香り文化の中心が西洋の素材である今。現代人にとっては、日本古来から伝わる和の香りの方が、なじみ薄いものになってきました。日本人として、古の香りを知り、想いを馳せてみてください。
日本の伝統的な香りについてご存知でしょうか。 今や、西洋の香り文化の方が主流であると言っても過言ではないと思います。 今回は、意外と知らない伝統的な和の香りの素材をご紹介します。
沈香(じんこう)
写真は沈香と乳香の樹脂を混ぜたもの
正式名称を沈水香木(じんすいこうぼく)といい、代表的な香木の一つ。 ジンチョウゲ科ジンコウ属の植物である沈香木から作られます。 沈香の日本伝来は595年推古天皇の頃であると言われ、 古くから日本の香り文化の一端を担ってきました。
白檀(びゃくだん)
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生の状態でも芳香を放つため、扇子や彫刻の素材にもされる香木。 西洋名をサンダルウッドといい、この名の方がなじみがあるかもしれません。
丁香(ちょうこう)
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丁子(ちょうじ)とも呼ばれます。西洋名は、クローブ。 インドや中国では紀元前から殺菌・消毒剤に使われており、日本では、戦国武将が魔除けや厄除けにも使ったそうです。 古くからお線香、焼香、匂い香などに広く使われています。
黒文字(クロモジ)
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クロモジは、クスノキ科の落葉低木で、高級爪楊枝の材料にもなります。 クロモジの樹皮は、烏樟(うしょう)と呼ばれ、有名な薬酒にも使われています。
檜(ヒノキ)
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日本の代表的な木の香りとしても有名な檜。 木材として、耐久性や保存性が高く、法隆寺などにも使われています。 その芳香は、ヒノキ風呂、ヒノキ酒器としても親しまれてきました。 抗菌効果もあるため、まな板の材料としても使われています。
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日本に生まれたからには和の香りを知り、多く触れてほしい。 それは、日本で香りに従事するものとしての願いでもあります。
世界にはたくさんの香りがありますが、機会があれば和の香りにも触れてみてください。 そこには、どこか懐かしさをも覚えるはずです。
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