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香りで目覚める生活って可能?不可能?

梅雨の季節はジメジメしていたり蒸し暑かったりと、ぐっすり眠れない人も多いのでは?また、気圧の関係で身体がだるく目覚めが悪くなりがち。そんなときに香りでスッキリと目覚めることができるのでしょうか?


アロマテラピーを仕事にしている私にとって、香りは生活の一部。 毎晩、枕に手作りのアロマスプレーをシュシュっとしてから眠りについています。 では朝の目覚めはどうかというと、時間になると心地よい香りが広がる・・というようなものは持っていないので、せめて主人が淹れたコーヒーの香りで目覚めるといったところでしょうか(笑)


嗅覚は疲れやすい


嗅覚は順応しやすい(疲労しやすい)感覚といわれています。 簡単にいうと「慣れ」が生じやすい感覚です。

トイレに入った瞬間はニオイを感じても、しばらくすると気にならないはず。 一方、体が感じる痛みには「慣れ」がほとんどありません。 これは痛みに慣れてしまうのは危険だからです。


嗅覚は眠らない!?


嗅覚が大脳に伝わるルートは少し特殊です。 視覚や聴覚といった感覚が脳の中の視床を経由するのに対し、嗅覚だけは視床を経由しません。

以前、視床を経由する感覚情報は睡眠中は大脳には届かないが、嗅覚は視床を経由しないので大脳に届く=嗅覚は眠らないと考えられていました。

故に、眠っている間の香り(におい)には慣れてしまうが、コーヒーのような新たな香り(におい)が生じるとそれに反応して目覚めると考えることができました。


コーヒーの香りでは目覚めない理由


しかし2005年、森憲作・東京大教授らの研究グループがネズミの実験で確かめた結果、そうではないことが明らかになりました。

これは ネズミの脳波を使った実験。 通常、鼻から入ったにおい分子の刺激は、においを感じる細胞から種類別のセンサーがある嗅球に伝えられて仕分けされ、大脳の嗅覚野に届き「におい」として意識されます。 ところが、深く眠っているときは、刺激が大脳まで届いているのに、神経細胞の活動がほとんど起きず「意識」されなかったそうです。 参照: 朝日新聞2005年04月21日

どうりで、毎朝コーヒーの香りで目覚めることができず寝坊ばかりしているわけでした。

ならば、聴覚を利用してみよう


朝の目覚めのために多くの人が取り入れているアラーム。 快適な朝をスタートさせるためには、アラーム音選びが重要です。

不快な音は、目は覚めますが、爽やかに目覚めるには難しいですね。 一方、川のせせらぎの音は、穏やかな気持ちにはなりますが、変化がない音はすぐに慣れてしまい、眠くなってしまうおそれも。

スッキリとした目覚めに適しているのは、覚醒効果が高い音楽。 音の立ち上がりが速く、倍音の多い音色で高い音域。 スタッカートを多用したテンポの速い音楽が向いています。


起きてからが勝負!嗅覚をフル回転させよう


寝起きがいまいちな私ですが、起きてから家事をこなすスピードはなかなかのものなんです。 それはローズマリーのおかげ! ローズマリーの香りは、家事をやり終えた後の充実感を先に呼び起こしてくれます。 例えば、洗濯を干すのが面倒だなと思っても、干し終わった後の清々しさってありますよね? また掃除機をかけるのが億劫でも、掃除した後のキレイな部屋は気持ちがいいもの。 やって良かったな~という気持ちを事前に思い起こしてくれるので、重い腰も上がりますよ。

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