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会社の仕事に「雑用」なんてない

お茶くみやコピー取り、会議室の後片付け、いわゆる「雑用」と呼ばれている仕事、「何で私がこんなことをしなくちゃいけないの?」と思っていませんか?それが会社にとって不必要な仕事なら、なくしてしまえばいいだけです。でも、なくせないのは「必要だから」ですよね。必要な仕事なのに、雑用なんて・・って変じゃないですか?

誰もやらなくていいなら、やめてしまえばいい


お茶くみやコピー取り、宅急便の受け取りに会議室の後片付け、いわゆる「雑用」と呼ばれるものを頼まれると、「こんなことをやるために会社に入ったわけじゃない」という愚痴を聞くことがあります。

そんなときに思うのは「こんなこと」って何?ということ。

もし、それが「こんなこと」であり、「仕事とは呼べないし、別になくてもいい」なら、なくしてしまえばいいだけですよね。

私が新入社員だった頃、お茶くみや朝の掃除は新人の仕事でした。私はタバコを吸わないのにタバコを吸う先輩の灰皿を片付けたり、机に置きっぱなしになっているカップを洗ったり。

でも、今はそもそもオフィスでタバコを吸えるところが減ったし、自分のコップは自分で洗っているところが増えているし、お茶くみだって女性の仕事じゃなくなってきていますよね。

そう考えると、不必要なことって少しずつなくなっていっているはず。 それでも残っているなら、それは「不必要」なのではなく「必要」だから。 必要だということは、それをやる人がいなければいけなくて、それそのものも「仕事」ということなんですよね。


細かな仕事にこそ、やる人のセンスが出る


例えばコピー取り。 ただコピーを取るだけなら、誰でもできます。そして、誰でも出来ると思うからこそ「こんなこと」って思うんですよね。

どうして工夫しないのですか?

年配の方が多いから、少し拡大して文字を大きくした方が見やすいかな。 色は薄いより濃い方が見やすいよね。 ホチキスは、いつも左上一箇所だけれど、枚数が多いから二箇所止めた方がいいかな。

こうやって自分で工夫することで、「ただの」コピー取りではなくなります。

来客のお茶出しもそうですよね。 単にお茶やコーヒーを出すだけなら、確かに「こんなこと」です。

でも、工夫しようと思ったらたくさんできるはず。

コーヒーとお茶のどちらが良いか聞いてみる 夏の暑い日、きっと冷たいものばかり出されてるんだろうなと思えば、「温かいものと冷たいものがありますが」と聞いてみる とびきり上手な方法でお茶を淹れてみる お茶出しの所作を完璧にする

コピー取り、お茶出しひとつとっても、こんなに工夫できることがあります。 それをするかしないか、出来るか出来ないか、こういう細かなところにこそ、やる人のセンスが問われるのです。

そして、それを見ている人が必ずいるのです。


やらされているではなく、主体的にやる


「雑用」と呼ばれる仕事をやっている人の中でも、楽しんでいる人と不満たらたらの人がいます。

何が違うと思いますか?

それは「やらされている」のか「やっている」のかの違いです。

私が以前いた会社では、総務のメンバーが朝、会議室の掃除をしていました。 でも、総務が忙しくなったので、別の部署の新入社員に朝の掃除を手伝ってもらうことにしたんですね。

私が「お掃除、手伝ってくれてありがとう」と言ったら、彼女は 「会議室がキレイになると気持ち良いし、仕事に向かう前の準備運動にもなります。だからとても楽しいし、出来れば、このまま私に掃除をさせてください」って。

本来は彼女の仕事じゃないのにですよ? でも、彼女は朝の掃除を「やらされている」ではなく、会議室がキレイになると気持ち良い。すっきりした気持ちで仕事に向かえるという「主体的にやる」を自然にしていたのです。

私はすでにその会社を退職してしまったのですが、先日、彼女のことを元同僚に聞いてみたところ、生き生きと頑張って、戦力になっているとのこと。

そう、どんな仕事だってイヤイヤやっている人に他のことは頼みたくないですよね。 同じやるなら「やらされている」ではなく自主的にやる。

それが次のチャンスにつながると私は思っています。


会社の仕事に雑用なんてない


営業や企画、マーケティングなど、いわゆる「花形」の仕事ばかりがクローズアップされるけれど、でも、縁の下の力持ちのような役割がなければ、会社は回っていきません。

それが仕事として残っているのは会社にとって必要だから。 そして、どんな仕事でも工夫する余地はたくさんあるし、見ている人は見ています。

もしも、本当に「時間の無駄」で「誰もやらなくてもいい」仕事が、ただ「今までやってきたから」という理由だけで残っているなら、それは、「やめましょう」と声をあげる必要があるかもしれません。

大きなチャンスが欲しいと思うなら、なおさら小さくて細かな仕事を無駄にしないこと。 自主的にやってきたことは、全て「経験」という名の財産になりますよ。

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