現役のドクターであり、テレビの医療コメンテーターも務め、美容コラムも多く発表しているアラフォー女医が内側から潤い、そして強くなる、芯のしゃんとした生き方をご提案いたします。
私は精神的な要素で、割とすぐ太ったり痩せたりします。
それをコントロールできているうちは良いのですが、食欲を自分でコントロールできなくなる、辛い心の病気が『摂食障害』です。
やけ食いや、過激なダイエットなどは摂食障害ではありません。
今回は食事をすることを止められない、過食症のお話です。
過食症は、二つに大きく分かれます。
ストレスや行き詰まりなどネガティヴな感情から逃れる方法として食事をとらえ、短時間で大量に食べてしまった後、罪悪感や嫌悪感も感じさらに精神的に悪化してしまう過食型。
そして太りたくないため、嘔吐をする過食嘔吐型。
これは食道の出口が裂けて大出血をする、マロリーワイス症候群という病気にもなりやすいのです。
異常な程無心で食べ続け、人に隠れて食べたり、残飯を漁ることもあります。
食欲をコントロールすることが出来ない、苦しい状況です。
でも太りたくないから、嘔吐したり下剤を多用したり。
モデルさんにこの病気の方がいらっしゃって、ご自身でカミングアウトされていました。
痩せていなきゃいけない、プレッシャーとストレスで苦しかったことでしょう。
こういった摂食障害の患者さんはうつ病、社交不安障害などの病気と関連があると言われています。
他にも10〜20代の女性のダイエットへの執着や、コンプレックス、さらにはインスリンの過剰分泌による、低血糖からの摂食障害もあることがわかってきました。
治療法としては対人関係療法、認知行動療法があり一定の効果があると言われています。
対人関係療法はモヤモヤした気持ちが、どんな対人関係から来るかを見つけていく療法です。
認知行動療法はどんな偏った考え方が過食につながるか、客観的に、合理的にみていくトレーニングをする療法で、向き不向きもあります。
他にも抗うつ剤などの投与も効果的ですし、カウンセリングも大切です。
そして周囲の協力も必要なのです。過食を止めようとしたり、止められなかったり。
でも寄り添って話を聞いてあげてください。
迷惑をかけたくない、自分でなんとかできるって、一人で辛い想いを抱え込まないで下さい。
専門医に相談して、周囲の方にもフォローしてもらって下さい。
治ってから、ありがとうの倍返しでいいんです。
次のコラムでは摂食障害の拒食症を取り上げて、摂食障害のココロの影の部分をお伝えいたします。
美味しいもの食べると、私はストレス発散になります。 そんな風に、食べるという行為が幸せにつながるよう願っています。
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